見沼代用水土地改良区では、定期的に各水路の水質調査を実施し安全な用水を
通水しています。調査項目として下記の測定を行っています。

pH(水素イオン濃度)

BOD(生物化学的酸素要求量)

COD(化学的酸素要求量)

SS(無機浮遊物質)

DO(溶存酸素)

T−N(全窒素濃度)

好気性微生物の呼吸量によって有機物質量を間接的に測定する方法です。
BODは、水中の微生物が有機物を分解して安定化するために必要な酸素の量を表した
もので、一般に水中に含まれている細菌に分解されやすい成分の量を示す。

微生物ではなく化学酸化剤によって酸化される有機物質を、分解に関与した酸化剤中の
酸素量で表す測定法です。
有機物によって化学的に処理される酸素の量を示す値であり、易分解有機物含量の指標
となっている。水稲に及ぼす影響は、数値が多いと土壌還元の促進を伴い還元障害を受
けたり、有害物質(硫化水素・有機酸など)が発生やこれらによる根の活力低下、根ぐされ
の発生などがある。

pH値は水素イオン濃度の逆数の対数値をいい、22℃ではpH7がちょうど水素イオン
濃度と水酸イオン濃度が等しくなり中性である。すなわち、pHがこの値より低くなると
水は酸性であり、逆はアルカリ性である。
水稲に及ぼす影響は、アルカリ性が強い場合は鉄欠乏などによるクロロシスが発生し
酸性が強い場合は、根の発育が悪くなり、獅子尾状根などが発生する。

農林水産省では、下記のような農業用水基準を策定している。これには、法的には効力
を持たないが、各種調査成績等に基づく科学的判断から策定されたもので、水稲の正常
な生育のために望ましいかんがい用水の水質の指標として用いられている。ただしかん
がい用水の水質の水稲への影響の程度は、品種、生育時期、気象、土壌、栽培方法等
の差違により、必ずしも一様ではないので、基準値の利用の際は、これら現地の状況を
十分考慮する必要があります。

農業用水基準について

水の中に懸濁している不溶性物質のことで、懸濁物質、浮遊固形物ともいい、地面から流
出した粘土や有機質、微生物などで、水質汚濁源となる。水中に浮遊する懸濁物が水田
に流入した場合、土壌中の孔隙がつまり、土壌の物理的性質(特に透水性、通気性)が悪
くなり、土壌の還元が進行し水稲の生育に障害を与える。

水中にとけている酸素のこと。溶存酸素量は気圧、水温、溶存塩などの影響を受け、1気
圧、20℃の水には8.84mg/lの酸素が溶ける。量が少ないと根の生育が害され新根
の発生、根長、根重が劣り、根の呼吸が衰え養分の吸収が悪く玄米収量が減少する。

水中に存在するいろいろな形態の窒素化合物(通常はアンモニア、硝酸、亜硝酸、有機
態窒素に区分する)に含まれる窒素の総量。窒素が過剰となると、過繁茂・倒伏・登熟
不良・病害虫の多発・籾殻の大きさの縮小・収量の減少・米質の悪化などの影響が出る。

項   目 基 準 値
pH (水素イオン濃度) 6.0〜7.5
DO (溶存酸素) 5mg/l以上
COD (化学的酸素要求量) 6mg/l以下
SS(無機浮遊物質) 100mg/l以下
ひ 素 (As) 0.05mg/l以下
銅 (Cu) 0.02mg/l以下
亜鉛 (Zn) 0.5mg/l以下
全窒素 (T−N) 1mg/l以下
電気伝導率 (塩類濃度) 30ms/m以下

東縁・西縁用水路水質データ